彼の理想の田園へ

日記と妄言、活動記録。

【MHWs】吹き荒ぶは千の刃【第103話】

 『モンスターハンターワイルズ』における二度目の大型アップデートとなった『タイトルアップデート第2弾』の配信開始から早6日。既に全世界のハンターがラギアクルスのもたらした"激流"を体感しているところかと思うがいかがだろうか。かく言う俺も毎日難航する仕事に頭を悩ませつつ私生活では実に半年以上も休止していた(白目)軽い筋トレ+ランニングを再開し、しかも最近はCygamesが送る大人気デジタルカードゲーム『Shadowverse: Worlds Beyond』にハマっているところもあり心身共にヘロヘロで時間も無い中なんとかこの数日はまとまった時間をとって『禁足地』に戻っていた。毎日が充実していると言えば聞こえはいいが要は色々やりたいことが多過ぎてまったく身動きが取れていない状態なのである。

 そんな具合なので直近の俺が『ワイルズ』に費やす時間も悲しいかな以前よりはかなり減ってしまっている。ついこの間までほとんど毎日2時間以上はプレイしてブログも更新するというハードスケジュールをこなしていたのが今は遠く懐かしい。あんなことができた理由は言ってしまえば単純なカラクリで単に他のこと全部ほっぽり出して『ワイルズ』一本の生活を送っていたからなのだった。

 不器用で記憶力の弱い俺は数日『ワイルズ』から離れているとすぐにコントローラーの操作方法を忘れてしまう。『タイトルアップデート第2弾』配信後、久し振りに『隔ての砂原』ベースキャンプへと戻った俺はまるでプレイ初期に戻ったかのように何度もボタンを押し間違え、まったく意図しないウィンドウに飛んではそこからの戻り方もわからないせいでさらに謎のページに進んでいくという奥深きシステムUIの迷宮をズンズンと歩み続けるという奇行を繰り広げていた(久し振りに触った時のこの感じ、どうかわかってくれる人がいてほしい^^;)

 これは思ったよりも深刻だな…こんな通常の操作もままならない状態でいきなりラギアクルスに挑んだら大変なことになるぞ。ただでさえラギアクルス戦には水中での特殊な行動のフェーズがある、らしい。具体的にどんなことをするかはよくわかっていないがこれまでの『ワイルズ』に無かったまったく新しい操作が要求されることは予想に難くない。きっと今の状態で水中に飛び込んだらすぐに脚を攣って溺れ死んでしまうことだろう。言わばこれは水泳の授業と同じ状況だ。プールに入る前には必ず準備運動が必要なのである。

 俺は今アップデートの目玉であるラギアクルスのいる『緋の森』の方角からスッと一旦目を背け、何か手ごろな軽いクエストでもやって操作感を思い出すことにした。せっかく追加モンスターと相対するのだから俺の方も万全の状態で臨みたいと思ったわけだ。

 マップを見ると風音の村クナファに何かアイコンが出ていた。俺はすぐさまクナファに飛び、何やら困っている様子の少女・ネブの話を聞く。どうやら村の男児2名が勝手にフィールドへ出ていってしまったとのことらしい。鈍感な俺でも流石に気がついた。これはもう一体の新モンスター登場の予兆。この後不幸にもセルレギオスの襲撃があるという展開なのでは?

 セルレギオス――"千刃竜"の異名をとる飛竜種のモンスターである。『モンスターハンター 4G』のパッケージを飾り初登場したこのモンスターについて俺が知っていることはほとんどない。なぜなら『4G』をはじめ、ヤツが登場した『モンスターハンターダブルクロス』や『モンスターハンターライズ:サンブレイク』を俺はプレイしていないからである。一応『モンスターハンタークロス』はやっていたのでニアミスくらいはしているかもしれないが不思議なことにまったく狩った記憶が無い。これだから人の記憶というのは頼りにならないものである(どの口が言うか)

 なるほど、セルレギオスか。『タイトルアップデート第2弾』にてラギアクルスとは対照的に事前のチラ見せや告知などが一切無いサプライズ登場となったわけだが、パッケージモンスターにもなりいくつもの後続作品に出てきたほどの存在ならば高い人気を誇る魅力的なモンスターであることは間違いないだろう。俺はヤツに関して完全にその見た目しか情報が無く本当に新モンスターを相手にするような気分で対面することになるため今回の『ワイルズ』登場がかなり嬉しかった。

 話を戻そう。ネブの話を聞いてから隔ての砂原エリア5へ行くと、予想通り崖下から勢いよくセルレギオスが現れて男児2名を襲撃、彼らが乗っていたセクレトを鷲掴みならぬレギ掴み(やかましい)にして連れ去ってしまった。やはりこのパターンか。俺も禁足地ハンターを始めてからけっこう経つが着実にここでの経験が蓄積されていることを実感するぜ(笑)

 俺はその流れですぐさま飛び去ったセルレギオスを追った。というか何の心の準備もできていないまま追うことになってしまった。もしやこれってこのままセルレギオス戦に入ってしまうのだろうか。ついさきほどまで「プール前の準備運動」だの「手ごろな軽いクエスト」だのと考えていたはずなのに、何だか知らず知らずのうちにリハ無しの新モンスター戦へとがっつり突入する感じになってしまっている。ヤバいヤバい、今そんなことができるコンディションじゃないんだって! ついさっきだってベースキャンプでボタン操作を誤って意味もなく『生命の大粉塵』を撒き散らしたばっかなんだって!

 そんな俺の焦りなど無視して途中で休憩することもできない"ヌルっとクエスト開始方式"(今命名)で開始されたエクストラミッション『晴れの日、時々砂嵐』。記念すべき俺の最初のセルレギオス戦は完全に準備不足のぶっつけ本番で幕を開けた。

 セルレギオスに対する俺の第一印象は「意外と小さいな」というものだった。俺はモンスターの強さをサイズのデカさで認識するというアホな一周回って逆に"ハンター的"と言えなくもない感性を持った人間なのだが、そういう視点で言うと「ぶっちゃけそんなに手こずる相手でもないだろうナ」などというナメた所感をもっていたのである。しかしいざ手合わせしてみると当然ながら初見の攻撃の数々は上手く避けられずヤツの行動パターンもよくわかっていないのでイマイチこちらから攻撃に移ることもできない。

 加えて"刃鱗"と呼ばれる鋭い鱗を射出する攻撃を受けた際に発症する状態異常・裂傷状態が非常に厄介で、日頃から大剣を出したままゴロゴロと転がることの多い俺はセルレギオス本体の攻撃と合わせて裂傷ダメージも多く負うことになってしまった。素の攻撃力もさることながらこの裂傷によるダメージが無視できないほどデカく、さらに息つく暇なく連続して攻撃を重ねてくるセルレギオスの特性上こちらが回復できる隙も限られており総合的な面でかなりの圧力を感じた。

 そんなこんなで自分の動きもままならず相手の動きもまったくわからないという"不慣れ100%"の状況の中、セルレギオスの後脚に備わった太く鋭い爪や投げナイフのように飛んでくる刃鱗、地面の粗い砂の影響でズタズタのボロボロになりながらもなんとか根気強く立ち回り12分ほどでヤツを討伐することに成功。戦ってみて初めてわかった。セルレギオスはこんなにもせわしなく鋭い攻撃を畳みかけてくるような手強いモンスターだったのか。「たぶんそんなでもない」なんて思っていて非常に申し訳なかった^^;

 その後、『晴れの日、時々砂嵐』クリアにともなって解禁された歴戦の個体セルレギオス相手に『ワイルズ』俺至上初となる8回連続クエスト失敗(!?)を喫するほどの壮絶な苦戦を強いられ命からがら9戦目でようやく狩猟成功するという"大戦"が繰り広げられることになるのだがそれはまた別のお話。いやー大変だった。流石はシリーズの一本を代表する看板モンスター。上位ゾ・シアや歴戦王レ・ダウ、歴戦ゴア・マガラの時だってこんなこと無かったんだけどナ(苦笑)

 逆に言えばこの大激戦があったおかげでもうオーバーヒート直前くらいに身体が温まったとも言える。下手に時間を置いてこのモンハン感覚をまた忘れてしまわないうちに今度こそ大海の王者・ラギアクルスとの邂逅を果たしたいと思う俺だった。